2010年2月13日土曜日

I can't see it (But I can feel it)



音楽を作ろうとして夜に一人でギターをただ黙々と弾いたり、
悶々としながら作業に向き合っていると、ある瞬間にその場の
空気がふっと変わって、重苦しかったものが急に取り除かれる
ようなことがときどきあります。

何度弾いても思い通りにならなかったギターの音が、
その瞬間にイメージ通りの音に変わったりするような。

それは、ずっとギターを弾いてたからだんだん上達して
スムーズに弾けるようになったとか、何かアイデアが出て
作業が進み出したとか、そういったものとはまた違う感覚です。

そのときにいつも思い出すのが、「ベルリン・天使の詩」
に度々出てくるシーン。
天使が、あらゆる問題を抱えて弱っている人間の両肩に
そっと手を当てて、ただそこに一緒にいる、という。
それによって、ある人はなんとなく元気が出てきたり、
でもある人はもっと極端な手段で悲しみを断ったり。
(それは天使を悲しませる)

具体的な解決策をもらえるわけではないけど、その瞬間
がくることによって急にスイッチが切り替わります。

スピリチュアルにかぶれてるわけでは全くないですけど、
ひたすら何かに向き合っていると、そういう不思議な空気に
触れる瞬間があるんだなと、最近認識してきました。


タイトルは、MBVの素晴らしい曲をネタに。

展開も抑揚もないのに、なぜか本当にかっこいい。
大げさじゃなくても存在自体に意味があるような、
そんな曲を私も作りたい。

この曲に対して書かれたコメントもグッときた。
“This is my favorite song when I feel sad or empty.”


S.T.S.