2011年3月30日水曜日

HOME MADE MUSIC

『HOME MADE MUSIC』
宅録〜D.I.Y.ミュージックディスクガイド
著者:江森さん

ついに発売となりました。
数日前に実物を手にしてから、毎日ダラダラと読んでいます。おもしろいです。
綴られている音楽のジャンルや内容によって、読む人のお気に入りページは様々かと思いますが、個人的には、仲さんがカセットテープ(&それをリリースしているバンド)について語っているところがいちばんリアリティを感じておもしろかったです。高井康生さんの「多重録音の発展史」も、勉強になります。MTRの図解が素晴らしいです。

たくさんの方のインタビューやディスクレヴューが載っているなか、私は人生で初めての制作日記(850日分の抜粋)を公開しています。自分でもあらためて読み返すと、その日その日のことがとても色濃く思い出されて、なんともいえない気持ちになります。個人的すぎる内容だ…と、ヒヤヒヤもしますが、そもそも宅録自体が個人的な行為だし、そのプライヴェートの極みである日記というものが宅録本に掲載されるということは、よく考えたらなんだかすごいことなんじゃないかと、誇らしいような気持ちにさえなってきました。

以前、ある女の子に、「美波さんの音楽を聴いて、自分も音楽を作り始めました」というお手紙をいただいたことがあり、その言葉は私にとってすごく嬉しいものでした。
自分が思い描く何かを作るというのは本当に楽しいことだし、誰でも可能なことです。

今、どこかでAさんが、「最近、いい音楽がねぇなぁ〜」と思っていたとします。
別の場所で、Bさんが今日から音楽を作り始めたとします。
そうすると1年後ぐらいに、Bさんの作った音楽がAさんのお気に入りの1枚になっていたりするかもしれません。

そんなふうに、どんどんみんなが良い作品を作っていけば、自分も楽しいし、喜んでくれる人も増える。音楽に限らず、絵でも文でも服でも何でもです。

と、偉そうに言ってますが、『HOME MADE MUSIC』で私の悪戦苦闘ぶりを読んで、「こんなやつでもCD作れるのか。ならば私も。」と思っていただければ幸いです。

S.T.S.